MTBのコーチとして大成功をおさめているスイスのニコが考案したトレーニング。
行っているのはSCOTT-SRAMのトップ選手、アンドリ・フリシュクネヒト。
飛び抜けたバランス感覚の中でパワーで要求される競技だけにこういったトレーニングは効果が高いと思います。
実際に選手が競技のシーンをイメージしながら出来るのも良いですね。
ビデオのバックに映っているモトクロスのトレーニングも取り入れている選手は多いです。
ちょっと日本でおこなうにはハードルが高いかもしれませんが有効だと思います。
モトクロスは自転車よりもスピード域が高い分、動体視力が要求されますし、重量がある分、コントロールするには腕力ではなくバランス感覚が要求されます。
これらがバイクコントロールのスキルを高めるからです。
最近のMTBはスピード&パワー勝負なので、冬の間CXとサーキットで筋力や体を作っていく方法はオーソドックスです。
雪や雨が多い地域の選手は長時間のロードワークが難しいのも理由のひとつです。
雪や雨の中で「FTPワーク 3×20分!」をやるのは辛く難しいですし、もしやっても精神的・体力的な消耗が大きいですが、CXなら1時間苦しみつつ素晴らしいFTPトレーニングになります。
また同時にスキルや筋力も鍛えることが出来ます。
ところで私の知る限り世界のトップ選手のトレーニングと言っても何も最先端の機材を使ってビックリするようなトレーニングをしていることは稀です。
殆どの選手とコーチはあるものを活かしながら手作りでトレーニングを行っていることが多いですね。
選手の地元に素晴らしく機材の揃ったジムがあるわけではないからです。
ただそこに経験のあるコーチがいて科学的な根拠があるだけです。
日本のロード乗りがこれらのトレーニングとCX / MTB(もしくはトラック)を行ったら、レースの落車件数は半分ぐらいに減るんじゃないかといつも思います。
Peaks Coaching Group – Japan
中田尚志