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[MTB] ニュージーランドの強化体制

[MTB] ワールドカップ開幕!

ニュージーランドの強化体制

 

昨日南アフリカで行われたMTBワールドカップ初戦で、昨年のMTBワールドカップで全戦全勝を遂げたニノ・シューター(スイス・31才)を破ったのはサム・ゲイズ(NZ・22才)。

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ニュージーランドは近年、強化に成功しており、他にもアントン・クーパー(TREK)やベン・オリバー(U23)など有望な選手を輩出しています。

昨年のMTBワールドカップ アンドラ大会でポール・ライト選手とベン・オリバー選手にNZの強化について聞いてみました。

 

NZのMTB文化はどんな感じですか?

NZはMTB人口は多いですが、レースが凄く多いわけではありません。
その為、UCIポイントを取るには欧州に出てくる必要がありますし日本にも行ったわけです。(ポール選手は日本でレース経験がある。)

 

強化はどのようにして成功したのですか?

残念なことに車連はこれと言った強化をしてくれるわけではありません。
その為、NZを強化したい有志が集まってナショナルチームを結成し車連に認めてもらう形で遠征をしています。

 

それだと自己負担が大変だと思いますが資金はどうしているんですか?

幸いサブウェイ(サンドイッチのファーストフードストア)がナショナルチームにスポンサーについてくれていますし、ゲイズ(スペシャライズド)、クーパー(TREK)のようにファクトリーチームに入れた選手はチームからサポートを受けています。

 

他の選手は募金や個人スポンサーを募ってやりくりしています。どの国もそうですが、常に資金繰りには苦労しますね。その為、U23で成績をおさめてファクトリーチームに入るのが目標です。
我々の強化体制は安定したバックアップがあるわけではないですが、中々うまくやっていると思います。

 

NZチームの結束は固く、U23のレースを終えた後、サム・ゲイズの激励に皆でスペシャライズドのテントを訪れているのが印象的でした。

MTBの世界はロードのskyのような莫大な資金を持ったチームがあるわけではありません。
その為、手作りで家族的な強化を行なっている連盟が成功しているのが興味深いですね。

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[ストーリー] なぜマクナルティーは欧州ではなくアメリカでレースする事を選んだのか?

アメリカのサイクリング誌Velonewsに興味深い記事がありましたのでご紹介します。


ブランドン・マクナルティーは、現ジュニア世界選手権ITTチャンピオンで、グレッグ・レモンの再来と言われるほどの逸材です。

 

欧州のレースでも既に実績を挙げていて、複数のワールドツアーチームがU23の育成チームに彼を欲しがったほどです。
(ワールドツアーチームの多くはデベロップメントチームと言って、U23の選手を育成するチームを持っています。)

 

しかし、マクナルティーが選んだのは、米国内のコンチネンタルチーム、ラリーサイクリング(Rally Cycling Team)でした。

 

 

「難しい選択だった」

 

 

ワールドツアーに入るにはU23時代に欧州で成績をあげることが必要です。
しかし、これまで多くの才能ある若者が文化の壁、言葉の壁、家族から遠く離れた生活に適応できずに競技を離れて行きました。

 

マクナルティーと彼のコーチ陣の一人であるロイ・ニックマン(TDF出場経験もある元プロ選手)は、彼のシャイな性格や既に高い競技力を持つ事を勘案し、性急に事を進めて競技から離れる危険を冒すことよりも徐々に適応して行く道を選びました。

 

アメリカのワールドツアー育成チームはアクセル・メルクスが運営するAXEON(アクション)が有名ですが、ラリーにもワールドツアーで活動経験のある現役プロやコーチ、チームスタッフがいます。
(例えばダニー・ペートは元チームsky所属したプロでU23のITT世界チャンピオンにも輝いた選手です。彼は、チャンピオン獲得後に欧州でフルシーズン過ごす道を選びましたが、適応するまでに大変な時間を過ごしたと言います。)

 

 

 

ジュニア世界チャンピオンのパワー

体重68kg 30分 380W

 

USAサイクリングのコーチの一人バーニー・キングは、マクナルティーのパワーファイルを見て驚愕しUSAサイクリングの強化副委員長ジム・ミラーに転送します。

 

「パワーメーターが壊れてるんじゃないのか?彼ぐらいの年齢のジュニアは340Wぐらいだ。TJ、フィニー、クラドック(現ワールドツアーの選手達)でさえ。」

現在アメリカのホープと言えばアドリエン・コスタ。しかし、彼は同等以上かもしれない。

 


ワールドツアーに行くために

 

マクナルティーはナショナルチームの一員としてチェコで行われる歴史のあるステージレース、ピースレースに参加。
第一ステージで優勝し、44年の歴史の中で初のアメリカ人総合優勝者になりました。

 

「今までワールドツアーに行った選手がこのレースに参加してきたけど、勝てなかった。ブランドンはクイーンステージに勝ち総合も獲ってしまった。」

 

過去に輝かしい成績を出したアメリカ人がたった2シーズン欧州で過ごした後に引退した例は今でもアメリカのコーチの記憶に残っています。

ニックマンもキツすぎるレースプログラムをこなさせない事を条件にラヴィクレールと契約しましたが、結果的に31日間連続で出場させられる羽目になった経験を持っています。「これは自分は消耗品として扱われたと言う事だ。サイクリングはビジネスなんだよ。」

 

“強い物だけが生き残る” このスタイルが誰にとっても合う訳ではありません。

 

 

時には足踏みとも思える時間を取ることが結果的に競技力を向上させるだけでなく、自転車をずっと好きでいられるようにしてくれます。

幸いアメリカには育成を目的としたレースやチーム、車連のバックアップ体制があります。

 

自転車を本当に愛し、選手達が豊かな競技人生を送れるように願うコーチや監督も多いことが高い競技力を生んでいると感じます。

彼らが欧州に選手を連れて行きレースを経験させ、彼らの性格・パワーを分析した上で最善の道を選手に提案することが出来るのが、大きな強みと言えるでしょう。

 

その為に、各地域のコーチが中央のコーチと連携している点も見逃せません。

キングがミラーにパワーファイルを送らなければ、マクナルティーの並外れたパワーを元にTJやフィニー、クラドックと言った先輩の通った道筋を参考に彼にとって最善の方策を提案する事は不可能だったかもしれません。

 

またそうした組織的な努力がアメリカ国内に居てもある程度のレベルには到達できる環境を作り出しています。

 

もうひとつ加えるならば、単に高い競技力を手に入れる為に欧州に行くのではなく、アメリカの国内チームでは自転車だけでは食べていけない現状があります。

その為、才能のある選手はいつか欧州に送り出し、欧州で通用する選手にすることで食べて行けるようにしたいという関係者の願いもあります。

アメリカのレース界も大きいですが、それでも職業として成り立つのは本場欧州のみと言う認識が、彼らをいつか欧州で通用する選手を育てたいという活動につながっていると感じます。

 

 

中田尚志

出典・引用元: Velonews
Why Brandon McNulty chose to race in the U.S., not Europe

http://www.velonews.com/2017/06/from-the-mag/why-brandon-mcnulty-chose-to-race-in-the-u-s-not-europe_440975

 

 Why Brandon McNulty chose to race in the U.S., not Europe | VeloNews.com