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[トラック] トラック界の風雲児 HUUB WATTBIKE

HUUB WATTBIKE(フーブ・ワットバイク)は、トラックには珍しいトレードチームです。

 

チームの創設者であるDan Bigham(ダン・ビグハム)は、元GBチームのメンバーで、自身の可能性を追求する為にチームを作りました。

まだ現役でイギリス国内選手権を制したこともあります。

彼はエンジニアとしてのキャリアも持ち、空力の専門家としてF1やCanyon SRAMのTTT世界選手権制覇にも貢献してきました。

ワットバイクチームは団体追い抜きを最も得意としていて、世界で史上5番目の記録である3分53秒をマークしています。

12月に行われたロンドン・ワールドカップでは宿敵イギリスを抑えて優勝!

 

その戦法も斬新でスタート後、1走の選手が先頭を走った後に2走は1km先頭を引いてから交代。その後は3番手に入ります。(1走は4番手で待機)。

 

こうすることでスタンディング(スタートの加速)で消耗した1走を後半に向けて1.5km程度温存しラストのペースアップに使います。

徹底した空力の追求と頭脳的戦術で巨額の資金を有するイギリスチームに勝利したことは、まだまだ自転車競技は創意工夫で勝てる余地があることを示しています。

 

Peaks Coaching Group – Japan
中田尚志

 

 

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[レース] アメリカの先輩と後輩の関係

意外に思われるかもしれませんが、アメリカの自転車界は先輩・後輩の関係が結構あります。

 

文化的に初心者にアドバイスすることが良しとされているし、アメリカでも自転車はマイナースポーツなので、入ってきた若手をみんなで育てようという機運があるからです。

 

写真は2010年に撮影されたもの。

左がMTBのレジェンド・ジェレマイア・ビショップ、右がベン・キング(ディメンション・データ)です。

 

ジェレマイアは長きにわたってパワートレーニング・バイブルの著者でPeaks Coaching Groupハンター・アレンのコーチングを受けた選手で、マイクロバースト(15秒ON / 15秒OFFの繰り返しインターバル)は彼とハンターによって作られたものです。

そのジェレマイアも後輩の育成に情熱を傾ける選手です。

 

ベンはこの時スタンズ・ノーチューブという若手育成をメインにするチームに所属し、その後トレック・リブストロングを経てプロの世界へ。昨年はヴェルタでステージ2勝を挙げました。

ベンはジェレマイアとトレーニングを共にして実力をつけましたし、スタンズやリブストロングでも良い指導者に恵まれて実力を伸ばしました。

 

どんなに才能に恵まれた選手でも最初は初心者です。
こういった才能をみんなで声を掛け合って強くする風土があるところにアメリカの強さがあると感じます。

 

Peaks Coaching Group – Japan

中田尚志

 

 

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アンチエイジングの特効薬

macro-1452987_1280小坂正則選手は日本のCX関係者で彼を知らない人は居ないというぐらいのレジェンド。

CXの黎明期から日本のCXシリーズ発祥の地、長野シクロクロスミーティングと共に成長してきた選手です。

その彼が55才にして長野シクロクロスミーティングの年間チャンピオンに輝きました。

 

MTBで全日本チャンピオンに輝き、CXでは幾度となく辻浦選手と死闘を演じてきました。

一昨年息子さんの小坂光選手が全日本選手権に優勝。
(そのレースでご自身も8位)

小坂選手は強い選手というだけでなくアンチエイジングに成功している選手ということが出来ます。

(1)加齢により失うものと対策
加齢により筋肉や動体視力が衰えます。さらに回復力が遅くなり、そして気力を保つのは難しくなってきます。

しかし、適切にトレーニングすれば、相当の年齢までトップレベルで走ることも可能です。

最近は加齢で衰える箇所が具体的に分かってきたので、それに対抗する方法も考案されるようになってきました。

筋肉が衰えるなら筋力トレーニングを、動体視力が衰えるならそのトレーニングを行えば衰えを止めることが出来るというのがその考え方です。(CXは実際動体視力を鍛えてくれます)

(2)アンチエイジングの特効薬
アンチエイジングのトレーニングは上記のトレーニングの他にもありますが、私が一番の特効薬だと感じるもの。それは勝利です。

勝利さえ出来れば、「よし。次はもっと大きいレースに勝ってやろう」「トレーニング方法は間違ってなかったんだな」「まだまだ行けるぞ!」
年齢に対するネガティブな感情は一切消え去り前向きな思考に切り替わります。

それがまた新たなモチベーションとなってトレーニングに向かわせ新たな勝利を呼び込んでくれます。

 

サイクリストにとっての年齢は白髪の数ではありません。

重要なのは、過去の自分よりも強いか弱いか?だけです。身体的な部分はトレーニングで鍛えることが出来ますから、あとは精神的な支えがあれば、パフォーマンスを上げることも可能です。勝利はその強力なバックアップになります。

(3)アンチエイジングを成功させるために

私がお勧めするのはコチラです。

1.勝利する可能性のあるレースに出る。
勝ちを意識してレースに出るほどモチベーションのあがることはありません。それによりトレーニングにも身が入ります。

 

2.勝利の可能性がなくても何かしらテーマをもってレースに出走し課題をクリアする。

ウイニングブレークに乗る、完走する、クリーンなレースをする。何でも良いです。
少し難しく、しかし実現不可能ではない課題を課しましょう。

 

3.パワーメーターを使う。
トレーニングでパワーメーターを使います。
20分で〇〇ワットを出そう。 1分のPBを更新しよう。
といった課題を作りクリアしていくのです。

たとえレースに勝てなくても過去の自分を超えることはひとつの勝利だからです。

ずっと何かしらの目標に向かえる自転車ライフだと良いですね!

Peaks Coaching Group Japan
中田尚志