ツール・ド・おきなわ 210km
- 2022年11月13日
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本日行われたチャンピオン・ロード・レースのデータです。
データは全てメータ読み
走行時間: 5:19:28
距離: 201km
TSS: 364tss
Work: 4123kJ
NP: 285W
El.Gain: 2596m
TSS:364 TSSはFTPで1時間走ると100になります。
この選手はFTPでの1時間走を3.6本行うのに等しいストレスを身体にかけたことになります。
Work:仕事量 1Wで1秒走ると1J(ジュール)です。
NP: ノーマライズド・パワー もし一定ペースで走ったら何ワットになっていたか?を表します。
平均ワットは213Wですが、これには下りで足を止めている時間も含まれます。 それらをならすと285W。 285Wで5時間19分!走るのと同じ強度で走り続けています。
これらの数字を見るだけでもツール・ド・おきなわが相当キツいレースであることが分かります。
Peaks Coaching Group Japan
中田尚志
[乗鞍HC] 明日乗鞍ヒルクライムに参加される方へのアドバイス

乗鞍ヒルクライムはスタート地点で1,260m。
フィニッシュで2,720mもあります。
高地ということを考慮にいれてタイムを狙っていく必要があります。

(1)パワーは出ない
酸素濃度が低いために低地にいるときよりもパワーは出ません。
図にあるように高地順応していない選手だと概ね7-16%落ちてしまいます。
いつもの峠でのパワーを元にペーシングするとオーバーペースに陥ります。
もし過去に同大会に参加したパワーデータがあればそちらをベースにペーシングを組み立てましょう。
(2)酸素濃度
酸素は低地よりも薄い為オーバーペースには要注意。無酸素状態に入ると低地よりも回復に時間がかかります。
(3)水分補給
低地よりも空気は乾いています。また高地では喉の渇きを感じにくくなります。
水分補給は意識的に行いましょう。不安であればダブルボトルでスタートして、不要なら途中で水を捨てるのも手です。
(4)紫外線
高地は紫外線が強いです。
日焼け止めはいつもよりもしっかりと塗りましょう。
(5)睡眠
高地だと眠りが浅くなる場合があります。これは個人差が大きいです。
レース数日前から意識して睡眠を多くとっておきましょう。
寝溜めは出来ないと言っても睡眠不足が続くよりよほど良いです。
ちなみにレース前夜全く眠れなくても問題なし!
レースのパフォーマンスに影響はしません。
気にせず集中しましょう。
明日のご健闘をお祈りしています。
私も会場に向かいますので、現地でお会いしましょう!
Peaks Coaching Group Japan
中田尚志
[トレーニング] 強くなるタイミングは突然
- 2022年08月17日
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上のグラフはMMP(Mean Maximal Power)=各時間ごとのマックスパワーです。
グラフ中、赤く塗りつぶされているのは、ここ一週間でマックスを更新した領域。
この選手は20秒前後と10〜20分を軒並み更新しました。
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(1)トレーニングを継続する
トレーニングしている中で、「頑張っているのに中々パワーが上がらないなぁ」と思うことは誰でもあります。
でもそこで諦めたり、性急にあれやこれやとやり方を変えるのは良いことではありません。
人間のパフォーマンスを大きく変えるのには8−12週間かかります。
概ね2-3ヶ月単位でトレーニングを行ない、実行(dose)に対して反応(responce)を見るのが返って近道です。
マックスを更新するときはジワジワ上がるのではなく「ポン!」と突如パフォーマンスが上がることが多いです。そこまでは我慢が必要です。
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夏の暑さもあり、パフォーマンスは上がりにくい時期です。
この選手も「ずっと右肩上がりで来たのに、最近あんまりパワーが上がらない」とお悩みでした。
少し休養をとり、そこからは意図的に練習を増減せず淡々と取り組んでいると、20分295Wだったマックスが310Wに上がりました。
まさに突然「ポン!」と上がった感じです。
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(2)トレーニングを成功させるために
トレーニング成功の秘訣はコンスタント。
1回のビッグライドよりも、何週間もコンスタントにトレーニングすることが、パフォーマンスを上げてくれます。
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(3)結果を確認する
トレーニングを熱心にするあまり「強くなっているか?」を確認するサイクリストは意外に多くありません。
8−12週間に1回を目処にパワーを確認するのがお勧めです。
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中田尚志