に投稿 コメントを残す

さようならサイクリスト・サンスポ その1

長年に渡りサイクリストの楽しみを伝え続けた Cyclist(サイクリスト) さんが本日をもって新規コンテンツの公開を終了されます。
 
私共も何度か記事を掲載頂きました。
再度ご紹介させて頂こうと思います。
 
 
「世界で戦う日本企業」
 
1/1000秒を争うトラック競技では、機材に高い性能が求められる。
空気抵抗・駆動抵抗を減らす技術、絶対的な信頼性、長年蓄積されたノウハウ。
 
ここではUSチームを支える日本企業についてご紹介しました。
 
ちなみにトラックの世界で Izumi Chain Mfg. Co. – 和泉チエン株式会社 社のチェーン使用率は90%以上。
 
圧倒的なシェアを誇ります。
 
—-
※サイトは6月30日までご覧いただけます。
 
 

 
Peaks Coaching Group Japan
中田尚志
 
 

 

 

https://cyclist.sanspo.com/450721
に投稿 コメントを残す

[Race] クリス・ホーナーの”バタフライ・エフェクト” ミラノ〜サンレモ

クリス・ホーナーのYoutubeバタフライ・エフェクト。今回はミラノ〜サンレモ解説です。

 

ミラノ〜サンレモについて

自身が考えるモニュメントのひとつ

モニュメントとは…

・ミラノ〜サンレモ

・パリ〜ルーベ

・ツール・ド・フランドル

・リエージュ~バストーニュ~リエージュ

・ジロ・デ・ロンバルディア

・加えて世界選手権

ミラノ〜サンレモは299km。永遠に続くと思えるようなレースもあっという間に残り50kmに来る。

それまで海岸線の道路は時に4車線あり何の障害もない。しかし、勝負どころが始まるチプレッサ手前で1車線になり、ラウンドバウトも続出。突如、難しいコースに変貌する。

(1)補給地点について

補給地点はレース中、最も危険な場所のひとつ。

ここでペダリングを止めてはいけない。補給食を取るまでハンドルから手を離してはいけない。シューズカバーやレッグウォーマーを渡す場合、補給地点に来るまでに脱いでおくこと。

 

(2)チプレッッサ、ポッジオ、ゴール前の優勝候補の動きについて

トム・ピドコック

若く素晴らしい才能だ。ただポッジオ以降の先頭集団でミスをした数少ない選手の一人でもある。

下りを全部引いたのはミス。良いハンドリング・スキルの持ち主なので、下りでスピードを上げたいのは分かる。でも世界屈指のスプリンター(例外なく下りが速い)相手にいくら速く下っても引き離すのは不可能。

自身が足を使ってしまうだけ。

この動きが結果的にポッジオを下り切った後の牽制を引き起こし、スタイヴェンのアタックを成功させる伏線になった。

 

ケイレブ・ユアン

ポッジオでアラフィリップ、ヴァンナート、MVDPのビッグ3の動きに反応したのは良いこと。でもちょっと先頭付近に行き過ぎている。これはちょっとしたミス。

もう少し後ろの5番手ぐらいで動きをフォローしつつ足を貯めた方が良かった。

(スプリンターなので最後まで一緒に行けば勝てるから)

フィニッシュ直前でも前に出過ぎ。彼が前に居てチェックに入ることで追いたいメンバーが前に出れず動きが止まった。もう少し後ろに位置して追いたいメンバーに追わせることで、自身の勝率を高めることが出来たはず。

それらにも関わらず良い脚を持っていて2位に入ったのは素晴らしい。

 

ー優勝者ヤスパー・スタイヴェン

美しいアタックだった!

ヴァンナート、ユアン、サガンのような素晴らしいスプリンターじゃなかったら、残された動きはこれしかない。

ソーレン・クレイグ・アンダーソンが追いついて来た残り1kmでも先頭を引き続け(スプリントに備えて足を貯めたい)、残り700300mで先頭交代を要求。

ここでスプリントに向けて足を少し回復させることに成功した。

そして最後は素晴らしい勝利を手に入れた。

彼はパリ~ニースの時からマッズ・ペデルセンのために他チームを向こうに回して良い働きをしていた。完璧な勝利だ!

 

ー春のクラシックについて

ヴァンナート、ジュリアン・アラフィリップ、マチュー・バンデポールの3人に加えてコロナから復活したピーター・サガン。

今後のモニュメントが楽しみだ!

ー ー ー ー

クリス・ホーナーは現役時代から私が大好きだった選手です。アシスト、エース両方で走った経験からくる深いレースの読みと、25年に及ぶプロ生活を生き抜くのに身に着けた処世術をYoutubeで沢山披露しています。

2013年ヴェルタ・ア・エスパーニャに限らず、バスクカントリー総合優勝、ツアー・オブ・カリフォリニア総合優勝、ツールド・ランカウェイ総合優勝などステージレースでの勝利多数。

またワンデーレースでは同年にリエージュ~バストーニュ~リエージュ、フレッシュ〜ワロンヌ、アムステル・ゴールドレース全てでトップテンに入ったこともあります。

Peaks Coaching Group – Japan

中田尚志

に投稿 コメントを残す

[Race] クリス・ホーナーの”バタフライ・エフェクト” 2021パリ〜ニース

2013ヴェルタ総合優勝者クリス・ホーナーによるレース解説にはいつも感心させられます。
今回は劇的な逆転で幕を閉じたパリ〜ニースについて
 
ステージ7、ログリッチの勝利について
「酷い勝利だ。ステージレースにおいて一番の目的は総合優勝。ステージ優勝は二の次。チーム全体を疲弊させて必要のないステージを狙うのはログリッチのような強い選手がすることじゃない。チームはトニー・マルティンを落車で失っているし、より力をセーブする必要がある。明日彼がトイレ休憩したらみんなアタックするだろう。疲弊したチームに追う力があるか見てみよう」
最終ステージの前日にホーナーはこう話していました。
 
これについてYoutubeには「そうは思わない」「彼は偉大なファイターだ」「ボーナスタイムを得たじゃないか」という批判のコメントが相次ぎました。
しかし、最終日に起こったことは見ての通り。
 
「No gift この考えは間違っている。集団には沢山の友達が必要なんだよ」
 
現役時代からホーナーのストレートな物言いには批判が起こることがありました。
しかし彼の深い洞察力にはファンも多いです。多くの勝利を得ましたし、41歳でヴェルタ総合優勝を成したげたのは、多くの知識の集大成だったと感じます。
中田尚志