シーズン初戦を走り終えた選手も多いのではないでしょうか?
冬の間トレーニングを積んだにも関わらず努力が報われなかったと感じている選手も居るかもしれません。そんな場合に選手はどういった思考をするべきか?
日本初の欧州プロ(現ワールド・ツアー) 市川雅敏さんにお伺いした話を紹介したいと思います。
チームの監督やコーチにもご参考いただきたい内容です。
市川さんがアマチュア時代に活動していたのはスイス。 雪深いスイスでのトレーニングでは、どうしても他地域の選手よりも仕上がりが遅れる。
上手く走れなかった市川さんに監督のデュポルポンはこう声をかけた。
「マサ、春先は悔しい思いをしておいた方が良い。
そうすれば”暖かくなったらみてろよ”っていう気持ちで毎日トレーニング出来るだろ?それが君を強くする。
でも今が絶好調だとしたら、どう思う?
”いつ好調が終わってしまうんだろう?”という気持ちでトレーニングすることになるだろう。
ライダーは追いかけられるのではなく、いつも目標を追いかけたほうが良い。」
そこから市川さんは、来る本格的なシーズンに備えてレース前日に乗り込むこともあったという。
「足を作りたい時期に目先のレースに向けて調整してしまったら、強くはなれない。
最初はレース直前でも長距離に行くチームメートを見て”なんでこんなに走るんだよ〜”なんて思いながらついて行ってたけど、目的が分かってからは自分もそうしていた。
重要で勝ちたいレースに勝つにはそれが必要だったからね」
エリート・アマチュアで4勝すればプロになれると言われていた時代。 市川さんは7勝を挙げ翌年プロの契約を勝ち取った。
市川雅敏さんのお話いかがだったでしょうか?
シーズン開幕戦で上手く行かなかった選手も来るシーズンに向けてトレーニングを続けて頂ければと思います。
中田尚志
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