“上手く成績が出ていないのを気の毒に思う。でも僕たちはいつもそれと付き合い乗り越えて来ただろ?誰だって調子の悪い日はある。
明日のレースの成績が良ければ「あ~なんて調子が良いんだ!」って過去の事なんて全て忘れているよ。
それが自転車選手だ。そうなるように明日は頑張ろう!”
PCGパワーセミナーを山形県 天童市のバイクショップ・サイクレスタ様で開催します!
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それが自転車選手だ。そうなるように明日は頑張ろう!”
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シリーズでお伝えしているアメリカ・ノースカロライナ州在住のPCG-Japanコーチ、ゲン・コグレのコーチング。
今回はレース当日のウォームアップについてです。
今週末のレースから使えるアドバイスです!
(1)ウォームアップ
シーズン最初のレースはウォームアップが特に重要です。
激しいトレーニングを積んできたとはいえ体はレースのリズムに慣れていません。
まだまだ気温も低いですからしっかりとアップを行いましょう。
アップは基本的なルーティンを決めておいて、レースの距離や当日の調子に合わせて適宜調整するのがお勧めです。
ローラーにバイクをセットしヘッドフォンをつけて自転車に跨ったら、”レースモード”に自然と入れるように習慣づけましょう。
レース当日のウォームアップ
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WU:
・5-10分低めのエンデュランス(Power Z2 56-75%, HR Z2, RPE 2-3)
・10分間のランプ(徐々にペースを上げること)、エンデュランス(Power Z2 56-75%, HR Z2, RPE 2-3)からFTP(Power Z4 91-105%, HR Z4, RPE 4-5)まであげて行こう。2分ごとに一枚ギアを上げて行って最後の2分はFTPまで持って行こう。
レースが短い場合は、さらに1分ペースを維持。
・5分イージー。
・4 x 1分の高回転走。100rpm以上で。ワットは気にしない。スムーズで軽やかに回すイメージが大切。
・5分のエンデュランス(Power Z2 56-75%, HR Z2, RPE 2-3)
・1-5分のVO2Max(Power Z5 106-120%, HR Z5, RPE 6-7)
最後に5-10分のイージー
・ストレッチ
ローラーでアップした場合は、軽く実走しバイクの調子を確かめておきましょう。
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ウォームアップはレースの距離・気温・展開によって適宜調整する事が大切です。
上記以外にも「自分はこうすれば調子が上がる」と思える方法があれば試していくことが大切です。
アップを長くする時は、エンデュランス・もしくはテンポを10分程度入れるのが有効です。
・気温が低い時 長く
・気温が高い時 短く
・体調が良い時 短く
・体調が良くない時 長く(身体が温まりにくい。)
・レースが空いた時 長く
・レースが頻繁にある時 短く
・マスターズ 長く(身体が温まりにくい。)
次回は、アメリカのアマチュアレーサー達の機材事情についてお伝えしたいと思います。
過去のブログ
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前回は今季初レースに臨む際の準備を中心にアドバイスを書いてみました。
今回はレース当日に向けた調整について書いてみたいと思います。
レース出場のアドバイス
(1)調整方法
レース前は誰しも充分にトレーニングを積んでおきたいものです。
しかし、レース直前にあまりに沢山トレーニングをしてしまうと、疲労によりかえってパフォーマンスが悪くなりかねません。
パワーベースのトレーニングでは調整を成功させる為に、パフォーマンス・マネージメント・チャート(PMC)を使います。PMCは毎日のトレーニングの積み重ねをチャートにしたものです。日々のトレーニング・ストレス・スコア(TSS)から調子の波を測るのがコンセプトです。
青色: CTL=フィットネスレベル
ピンク色: ATL=疲労
黄色: 青 – ピンク =今日の調子
※CTL, ATL は過去42日, 7日のTSSの平均値です。日々TSSをどれだけ積み重ねたかでフィットネスレベルや疲労状態を管理しようとしています。ちなみに単純平均ではなく、1日前を一番重く最も遠い日を軽く見る為にエクスポネンシャル関数を使っています。 |
レースは充分に休養を取りつつ、刺激が入った状態でレースに臨むのが重要です。
PMCを参考にTSBがポジティブ(>0)になるようにレース当日までのトレーニングを調整して行きます。
特に35歳を過ぎたマスターズの選手はこの調整がレース当日のパフォーマンスに大きく影響します。
年齢が高くなると、調子の波が大きくなりごまかしが効かなくなってくるからです。
とはいえ悲観的になる必要はありません。調子を合わせれば若い時と変わらないパフォーマンスは実際に出せますし、競技経験を重ねた分、調整は上手くなっていきます。
PMCを活用して綿密に計画を練り、絶好調でレースにのぞむのがゴール(目標)です。
私のPMCを詳しく見て行きましょう。
レースまでの期間 | 日付 | 内容 |
4週前~2週間前 | 1/15-29 | レースに向けた激しいトレーニングブロック |
2週間前 | 1/30-2/3 | トレーニングを質量ともに落とし回復 |
1週間前 | 2/3-5 | 3日間の激しいトレーニングブロックでレースをシミュレーション |
レース週 | 2/6-2/10 | 刺激を入れつつ調整 |
レース当日 | 2/11 | ヒンカピー・スプリング・シリーズ |
自身の感覚・PMCを擦り合わせながら
・どれぐらいのCTL?
・どれぐらいのATL?
・どれぐらいのTSB?
CTL, ATL, CTLをチェックしましょう。
私の場合、昨年と同じレースがシーズン初戦でしたから、昨年のPMCを参照しながら調整を進めました。
多くの選手にとってTSBが-10~+10あたりに来た時に疲労が抜けて調子が良い可能性が高いです。私は初戦の日にTSBがポジティブになるように調整しました。
もちろんそれまでに充分CTLを上げておくことが前提です。
このPMCを使った調整の精度を上げるには、レース1-2週間前のCTL, TSBの“トレンド”を読むことも重要です。
例えばレースの日に同じTSB +5にするとしても、完全に疲労が抜けた+30から下がってきて+5になったのか?
-50の深い疲労状態から抜け出して+5になったのか?で調子は違うからです。
一般的には高いTSBから下がってきた方が良いパフォーマンスが出る事が多いです。=一旦疲労を完全に抜いてから刺激を入れてレースに向かうのがお勧めです。
次回はレース当日のウォームアップについて書いてみたいと思います。
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