トラック中距離のコーチ、ダニエル・ギジガー氏にインタビューをさせて頂きました。
世界的なコーチであるギジガー氏の強化法についてお伺いしました。
ご覧頂けると嬉しいです!
記事はコチラ
https://funq.jp/bicycle-club/article/887116/
中田尚志
トラック中距離のコーチ、ダニエル・ギジガー氏にインタビューをさせて頂きました。
世界的なコーチであるギジガー氏の強化法についてお伺いしました。
ご覧頂けると嬉しいです!
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https://funq.jp/bicycle-club/article/887116/
中田尚志
今年のジロ・デ・イタリアで大活躍したデレク・ジー(イスラエル・プレミアテック)が彼のパワーデータをインスタグラムで公開していました。彼の走りをデータで見ていきましょう!
ジロ3週間
走行時間 92h
距離 3410km(トンネル含まず)
TSS 5,376
消費エネルギー 84,000kcal
獲得標高 45,725m
解説
一週間の平均走行時間は約30時間 , TSSは1,800tss, 消費エネルギーは28,000kcalにもなります。
多くのアマチュアサイクリストのトレーニング時間は6-10時間、TSSは300-500前後です。ジロではアマチュアの3倍の仕事を3週間に渡って続けることになります。
TSS ジーの1時間あたりのTSSは5,376÷92=58tss/h
1時間FTPで走るとTSSは100になります。ですから全工程を通しておおむね全開の60%の強度で走り続けたことになります。トップレベルのサイクリストで世界のトップ選手と変わらないFTPを持つ選手は意外に多く居ます。しかし、60%の強度で21日間走れる能力を持っているのは世界でも限られたワールド・ツアーの選手だけです。
クイーン・ステージ(第16ステージ)
https://www.procyclingstats.com/race/giro-d-italia/2023/stage-16/today/profiles
時間 6時間20分
距離 196km
TSS 423
消費カロリー 6,666kcal
獲得標高 5076m
平均ワット数 293W
NP 339W
解説
ジロ・ツール・ブエルタ、いづれのグランツールでもクイーンステージは獲得標高5,000mあたりに設定されることが多いです。アップダウンを繰り返しつつ富士山の1.3倍の高さを6時間で稼いでしまうのですから驚異的です。
クイーンステージは多くの選手にとって400TSSを超えます。400tssの意味するところは、この日彼は6時間かけて1時間のタイムトライアル4本分のストレスを体にかけたという意味です。
平均ワット数からエネルギー量を計算すると7,750kJ。1時間あたりのエネルギー量は1,220kJに達します。エネルギー量は体のサイズに大きく左右されますが、春のクラシックで活躍する選手の1時間あたりのエネルギー量は1,000kJ/hが目安です。グランツールの3週目に来て春のクラシック並の負荷のステージが登場していることが分かります。
翌々日からは2日連続の獲得標高4,000m超、さらに最終日前日の個人TTと繋がっていきます。例えるならクラシックの翌々日にさらにクラシックを1レース走るようなものですから、超人的な回復力が要求されます。
最もキツかったステージ(第13ステージ)
https://www.procyclingstats.com/race/giro-d-italia/2023/stage-16/today/profiles
時間 2時間18分
距離 73km
TSS 207
消費カロリー 2,922kcal
獲得標高 2,350m
平均ワット数 354W
NP 395W
解説
この日、ジーは4位に入っています。短いステージになるとその分、スピードは上がりレースは難しくなります。距離が短いからラクということは無いわけです。
また距離が短い分、タイムカットの時間も短くなります。その為、短距離の山岳ステージは、スプリンターにとってミスが許されません。
この日のジーの1hあたりのTSSは90tss/h。 1時間の全開走が100tss/hになりますから、90%で2時間以上走ったことになります。
2時間18分の平均ワット数が354Wからエネルギー量は3,313kJ。 1時間あたりのエネルギー量は1,410kJにも達します。
デレック・ジーのデータから、グランツールがいかに厳しいものかが伝わってきます。データを見ることで、より彼らの超人的な能力をうかがい知ることが出来ますね!
ピークス・コーチング・グループ
中田尚志
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「マサ、オフの日は自転車から離れた方が良い。君は日本人だから新聞には色々と書かれることもあるだろう。彼らは良いことも酷いことも書く。
オフの日は自転車に触れないだけでなく、新聞やTVで自転車を見ない方が良い」
市川さんはそれを聞いてから、オフの日は頭を空っぽにするために映画に行ったりサウナで過ごしたりするようになったそうです。
これは現代のメンタルトレーニングの考え方にも合っています。
気になっていること(=自転車)を頭の中からすっかり消し去り、リフレッシュした方がいざという時により集中できます。
そのために夢中になること(映画や読書、ドライブ、他の運動)をするのは良い気分転換になります。
また現代のSNS社会から抜け出すのにも良い方法だと思います。
Peaks Coaching Group Japan
中田尚志