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[市川雅敏] 身体的な疲労とメンタルの疲労

早くもツール・ド・フランスを見据えて激しいバトルが続いているパリ〜ニース。

第4ステージの山頂ゴールではビンゲゴーとポガチャルのアタック合戦を見ることが出来ました。

コチラのステージから市川雅敏さんにお聞きした「身体的な疲労とメンタルの疲労」の話を思い出したのでご紹介したいと思います。

“ステージレースでは身体疲労だけでなく精神疲労が響いてくる。例えば山岳ステージ。好調で引ける選手は気持ちが良い苦しさ。前を引いているから足は使うのだけど、それほど苦しさは感じない。 

 

一方で付いて行くのでイッパイの選手は身体的にキツい上に「攻められている」という気持ちがあるから余計にキツい。フィニッシュした後は「今日はやられたな〜」と感じる。

 

翌日になると好調だった選手は「今日もやるぞ〜!」とやる気満々でスタートする。引きずり回された選手は「また今日もやられるのか〜」と既に気持ちは塞ぎがち。こうやって生まれた心理的な疲労感の差はステージを追うごとに大きくなる。”

 

山の中腹でアタックしたということはビンゲゴーも調子が良い。にも関わらず返す刀でポガチャルにやられたという事実は、少なからず精神的ショックを受けているはずです。

土曜日の山頂ゴールで今年のパリ〜ニースは、ほぼ決まる可能性が高いです。ステージを重ねて二人の疲労感はどの程度差が出ているのか?戦いが楽しみですね!

個人的には無駄足を使わず総合2位につけているダビ・ゴデューがどう動いてくるかにも注目しています。

1990年ジロ・デ・イタリア 山岳ステージを終えた市川雅敏さん

 

Peaks Coaching Group – Japan

中田尚志

 

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[市川雅敏] 目標を追いかける 

シーズン初戦を走り終えた選手も多いのではないでしょうか?

冬の間トレーニングを積んだにも関わらず努力が報われなかったと感じている選手も居るかもしれません。そんな場合に選手はどういった思考をするべきか?

 

日本初の欧州プロ(現ワールド・ツアー) 市川雅敏さんにお伺いした話を紹介したいと思います。

チームの監督やコーチにもご参考いただきたい内容です。

 

市川さんがアマチュア時代に活動していたのはスイス。 雪深いスイスでのトレーニングでは、どうしても他地域の選手よりも仕上がりが遅れる。

 

上手く走れなかった市川さんに監督のデュポルポンはこう声をかけた。

「マサ、春先は悔しい思いをしておいた方が良い。

そうすれば”暖かくなったらみてろよ”っていう気持ちで毎日トレーニング出来るだろ?それが君を強くする。

でも今が絶好調だとしたら、どう思う?

”いつ好調が終わってしまうんだろう?”という気持ちでトレーニングすることになるだろう。

ライダーは追いかけられるのではなく、いつも目標を追いかけたほうが良い。」

 

そこから市川さんは、来る本格的なシーズンに備えてレース前日に乗り込むこともあったという。

「足を作りたい時期に目先のレースに向けて調整してしまったら、強くはなれない。

 

最初はレース直前でも長距離に行くチームメートを見て”なんでこんなに走るんだよ〜”なんて思いながらついて行ってたけど、目的が分かってからは自分もそうしていた。

 

重要で勝ちたいレースに勝つにはそれが必要だったからね」

 

エリート・アマチュアで4勝すればプロになれると言われていた時代。 市川さんは7勝を挙げ翌年プロの契約を勝ち取った。

 

市川雅敏さんのお話いかがだったでしょうか?

シーズン開幕戦で上手く行かなかった選手も来るシーズンに向けてトレーニングを続けて頂ければと思います。

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中田尚志

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[市川雅敏] 自転車から離れる

「マサ、オフの日は自転車から離れた方が良い。君は日本人だから新聞には色々と書かれることもあるだろう。彼らは良いことも酷いことも書く。

オフの日は自転車に触れないだけでなく、新聞やTVで自転車を見ない方が良い」

市川さんはそれを聞いてから、オフの日は頭を空っぽにするために映画に行ったりサウナで過ごしたりするようになったそうです。

これは現代のメンタルトレーニングの考え方にも合っています。

気になっていること(=自転車)を頭の中からすっかり消し去り、リフレッシュした方がいざという時により集中できます。

そのために夢中になること(映画や読書、ドライブ、他の運動)をするのは良い気分転換になります。

また現代のSNS社会から抜け出すのにも良い方法だと思います。

Peaks Coaching Group Japan
中田尚志