監督が選手を止めさせる!?
昨日のツール・ド・フランスではエガン・ベルナルがスタートしなかった事が大きな話題になりました。
総合トップ10に一人も送り込めていないイネオスにとってベルナルを離脱させるのは難しい判断だったと思います。
しかし、ドフィネで負った怪我の影響を考え若いベルナルには無理をさせないことにしたようです。
このニュースを聞いた時に市川雅敏さんからお聞きした「良い監督の条件」の話を思い出しました。
「良い監督だと選手がリタイアに追い込まれる前に”もう降りなさい”って止めるの。」
誰でも最初は初心者
写真は自転車レースを始めたばかりのプリモシュ・ログリッチ。
この時、8年後に彼がツール・ド・フランスで総合優勝を争える選手になれると誰が予測したでしょう?
Don’t ever judge a cyclist by his kit.
Soigneurさんの投稿 2020年9月11日金曜日
もう一つの映像はエガン・ベルナルの進化の歴史です。
ジュニア時代からMTBで注目された選手ではありましたが、彼もたった6年でツールに勝てる選手になれるとは誰も思っていなかったと思います。
ジュニアの選手は特に選手生活をスタートした最初の3年間が後の競技生活に大きな影響を与えます。
アメリカの場合は、ジュニアはまずは競技人口を増やすことに重きを置いて、その中でバイク・ハンドリング、レースでのマナー、トレーニング方法の基礎を叩き込みます。
その中で、才能のある選手はU23になった時に世界を狙えるように欧州遠征に行ったり、国内で上のカテゴリーを走って上位を狙っていきます。
プロに入ってレーススケジュールやレース展開、レースを覚えて走れるようになるには3年程度かかることが多いですから、逆算するとジュニア時代が大変重要です。
この二人は規格外とも言えますが、良い強化に触れて実力を伸ばしてきたと例と言えるでしょう。
Peaks Coaching Group – Japan
中田尚志
ハンターと出会って7年
2013年の今頃コロラド州にあるUSAC(米自転車競技連盟)で開催されたハンター・アレンが講師のパワートレーニングセミナーを受講していました。それが私とハンターが初めて直接会った時です。
当時、私はまだ一般企業に勤める会社員でしたがパワートレーニングの効果を体感していましたし、日本でパワーを使ったコーチングが出来れば良いなとも考えていました。
ただアメリカのコーチの世界はインターネット越しにしか分かってなかったし、自分が日本でそれをやって生計を立てることが出来るかも分かってはいませんでした。
ですからコロラド行きはセミナー受講と共に本場のコーチングビジネスはどういったものなのかを知る目的もありました。いわば市場調査の目的もあったわけです。