[Race] バイク・スロウ
昨日のアムステル・ゴールドレースはエキサイティングでしたね!
最後のスプリントは判定に長い時間がかかるぐらいの僅差でした。両者、見事なバイク・スロウでした。
High(er) resolution image of the finish #AGR21 pic.twitter.com/hdxZf2eNLI
— La Flamme Rouge (@laflammerouge16) April 18, 2021
(1)バイク・スロウとは
バイク・スロウ(Bike throw)とはフィニッシュラインでバイクを前に投げ出すことです。
自転車レースの順位判定は前輪でおこなうので、バイクスロウで順位が変わることもしばしばあります。
ちょうど陸上競技のフィニッシュで胸を突き出すのと同じです。
WVA’s front wheel was in air at finish line. #AGR21 pic.twitter.com/046033Oz9H
— ammattipyöräily (@ammattipyoraily) April 18, 2021
(2)バイク・スロウのやり方
ペダルを踏み込む瞬間にハンドルをグッと前に突き出すことで、バイクのスピードが速くなります。
コツは腕を曲げた態勢から思い切ってバイクを前に投げ出すことです。体の下のバイクを一気に前に滑らせて胸をサドルにつける感覚で行います。
フィニッシュライン上でペダルがどの位置にあるかは予測が難しいですが、トップ選手はペダルを踏み込んだ位置でラインを越えます。
固定ギアのトラックでも不思議と合います。
(3)練習
フィニッシュラインを決めてスプリントし、ラインを超える瞬間に合わせて投げるようにします。
・ラインを越える瞬間に投げること
・踏み込む瞬間に投げること。
この2つが一致するように繰り返し練習します。
トラックのポイントレースなどに出場して、相手がいる状態で何度も経験すると上達が早いです。
スプリンターはもちろん、クライマーやTTの選手でもこれは行っておいたほうが良いです。
バイクを扱うのが上手くなりますし、いつ2人でフィニッシュラインを争う日が来るか分からないですからね。
4日前のブラバンツ・ペイルでも似た光景が…。
Peaks Coaching Group Japan
中田尚志
※Peaks Coaching Group Japanでは現在クライアントを募集しています。オンラインコーチングに興味のある方はお問い合わせ下さい。
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takashi*peakscoachinggroup.com
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クリス・ホーナーの”バタフライ・エフェクト” 2021フランドル- ユンボ・ビズマの自滅
ユンボは沢山の戦術的ミスを犯した。
残り90kmからイスラエル・スタートアップネーション、ロットなどのアタックにアタックに反応する必要はなかった。
フィニッシュの遥か前のロットの動きに反応して、ワウトを孤立させる意味はどこにあるのか?
アシストの1番の役目は出来る限り最終局面までエースをアシストすること。
早々にいなくなってはならない。
まだ70人も集団に残っているのに集団に残っているユンボはワウト一人。彼はすべての仕事を自分でしなければならなくなった。
ユンボはクイックステップの次に実力のあるチームなのにもかかわらず。
ワウトもルーキー・ミスをした。アスグリーンのアタックに反応した後、前を引いてしまった。
あそこは追いつくだけで良かった。後ろにクイックステップが付いてきているのだから。
それをクイックステップは見逃さない。血の匂いをかぎとったサメのように。
彼らは波状攻撃を仕掛けワウトに反応させることで彼の足を削った。
さらにアスグリーンが畳みかけアラフィリップとともに先頭集団に2人送り込むことに成功。
さらにアスグリーンがアタックを仕掛け、MVDPを引き出した。
ワウトは追走に捕まった後も1kmほど休んで再度単独で追走に出た。それにより表彰台の最後のスポットも失った。
アスグリーンはアラフィリップのために先頭を引かない選択をして足を温存。
これによりクイックステップはさらに有利になった。
彼らは粒が揃っていて戦術に長けている。
最後にアスグリーンはMVDP相手にスプリントで勝利。クイックステップは見事な戦術で勝利をものにした。—
ホーナーのレース分析いかがだったでしょうか?
ホーナーは25年に渡るプロ生活で得た知見と深い洞察力で深くレースを分析してくれます。
PCG-Japanではクリス・ホーナーにインタビューを行いました!近々公開しますのでお楽しみに!
Peaks Coaching Group – Japan
中田尚志
PCGメルマガ 2020年を振り返る part1
2020年も残りわずかとなってきました。
毎年「激動の」「変化に富んだ」と繰り返される一年の振り返りですが、今年ほどそれらのフレーズが相応しい年も珍しかったのでは無いでしょうか。
「殆ど発行していないメールマガジンで一年を振り返るの?」と自身に多少の疑問をいだきつつ振り返っていきたいと思います。
(1)トラック世界選手権ベルリン
東京五輪に向けての最終決戦として開催されたトラック世界選。
チェーン・サプライヤーのお手伝いをしている関係でUSチームにサポートに行ったのですが、女子チーム・パシュートが金メダルを獲ったのを目の当たりに出来たのは感動的でした。
USチームは2019年3月にケリー・カトリンというリオ銀メダルの立役者の一人を自殺で失いました。落車による脳震盪が原因で鬱病になってしまったことが原因でした。
コーチのゲーリー・サットンは残されたメンバーと協力し、クリテリウムで活躍する選手をリクルートしてチームを立て直してきました。
金メダル獲得時はゲーリーの出身国のオーストラリアや他国のスタッフ・選手までもが祝福に訪れていたのが印象的でした。
USチーム合宿の模様
指揮を執るゲーリー・サットン
金メダルへのライド
セレモニー
(2)オンライン・コーチングを体験してみませんか?
新たにコーチに加わった新保光起コーチが5名限定で、2週間のオンラインコーチング体験を募集しています。
オンラインコーチングを検討中の方は是非この機会にコーチングを体験してみて下さい。
2週間オンラインコーチング体験
・費用: 無料
・期間: 2週間
・対象: 新保コーチのオンラインコーチングをご検討中の方。レベル不問。パワーメーターとヘッドユニット(バイクコンピュータ)をお持ちであればOKです。
・方法: takashi@peakscoachinggroup.com までメールにてお問い合わせ下さい。
新保コーチについて
現役時代はNIPPO、ラバネロ、愛三工業レーシングなどで走り、1999年全日本実業団選手権優勝、2000年ツール・ド・北海道山岳賞、2002年ジャパンカップ7位など、強豪選手として活躍した。引退後の2013年に横浜市西区に「Sprint」を開業。
2020年9月より現在の店舗である神奈川県中郡二宮町二宮1276-1に移転 ロードバイク初心者から本格的な競技者、ライフタイム・サイクリストまでをカバーする店舗を経営する。
新保コーチ
中田尚志