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八幡浜からナショナルチャンピオンへ

ニュージーランドの国内選手権でポール・ライト選手が優勝し、エリートのナショナルチャンピオンになりました。

この選手は2016年に八幡浜でのMTBレースに参加していた選手です。

先週の土曜日に行われたレースでは、ワールド・ツアーチームに所属する選手たちを振り切って逃げ切り優勝。

 

ポール選手と知り合ったのは八幡浜で補給を頼まれたのがキッカケですが、意外な縁で何度か会っています。

2回目は山本幸平選手をコーチしていた当時、MTBワールドカップのアンドラ大会に彼も来ていました。

更に彼の留学先が私が以前アメリカで住んでいた州でした。こんな意外な繋がりでやりとりは続いていました。

[レース]海外遠征のすすめ

MTB八幡浜に遠くニュージーランドから一人で参戦した少年が居ました。
名前はポール・ライトくん。
たった一人で輪行袋・スペアホイールを担ぎ愛媛まで来たそうです。

言葉の通じない国で危険の伴う自転車レースに出る…

Posted by Peaks Coaching Group Japan on Wednesday, May 18, 2016

 

MTBで知り合った彼ですが、大学を出た頃からロードレースの選手に転向しヨーロッパでレース活動を続けていました。

世界的なロードレース・チーム減少のあおりを受けて、実力のある選手でも所属チームを見つけるのは至難の業です。

彼も例外ではなく昨年と一昨年の暮れにどこか日本のチームに入れないかと連絡をもらっていました。しかし、二回共に時期的に厳しくチームはみつかりませんでした。
一昨年はNZのプロチーム、ブラック・スポークに所属していたもののチームが消滅。所属先を探していました。

昨年は所属しているコンチネンタルチームは、彼にとって居心地は良いが大きなレースに出れないとのことで移籍したいとのことでした。

今年も何とか東欧でチームが見つかり選手生活を続けることが出来ています。

相当に強い選手でもヨーロッパでチームを見つけるのが難しいのが現在のプロサイクリングです。彼が年々強くなっているのを聞いて喜ばしいと共にプロとして生きていく難しさを痛感せずにはいられませんでした。

しかし、選手を続けていれば今回のような大勝利を掴むこともあります。

小さなチームに所属する実力者が大番狂わせを起こす。
自転車競技の面白さを彼は体現してくれました。ナショナルチャンピオンになったとてワールド・ツアーを始め大きなチームから誘いが来るわけではないですが、この勝利を機に新たなチャンスを掴んで欲しいですね。

優勝のニュースを見た時は思わず声を上げてしまいました。
プロになるのは難しい。でもプロを続けるのはもっと難しい。今後も彼の活躍を願いたいです。

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ジョー・ドンブロスキーの話

コロラド州ボルダーで出会ったドンブロスキー(左)、右はハンターがコーチしていたイアン・ボズウェル

ジョー・ドンブロスキーはバージニア州の出身。

丁度私がバージニアに住んでいる頃にプロになった。本人とは1回しか会ったことはないけど、友人のジェレマイア・ビショップがコーチをしていたこともあり近い存在だった。

ドンブロスキーとボズウェルのバイク。

 

ジョーはアマチュアのジロでアメリカ人として初めて総合優勝。

最近は珍しい生粋のクライマーながら総合優勝を狙える選手として、当時は大きな期待が寄せられていた。

チームskyから新人としては例外的な3年契約のオファーを得てプロ入り。一年目からツール・ド・スイスであわやステージ優勝のところまで行き、彼の未来は明るく見えた。

しかし、プロ2年目に足の血行障害(イリアック・アテリー)を発症。

片方の足に力が入らなくなる状態に陥り手術。

その後はEF、UAE、アスタナに所属し、米国内のレースではエース、それ以外は山岳で総合を狙う選手の重要なアシスト要員としてグランツールに出場していた。

チームskyの合宿に招かれジェレマイアとハンターはスペインのマヨルカ島でコーチングの引き継ぎを行った。

 

突如潮目が変わったのは昨年。

アスタナはカベンディッシュのツール最多勝を目指すチーム編成に方針転換。 

平坦一本で勝利を狙うチームに山岳アシストの居場所は無くなった。

チーム方針が変化すると突如高給取りの選手は居場所が無くなる。

いくら強い選手とは言え、カベンディッシュのゴールスプリントをお膳立てをする選手に鞍替え出来るわけもない。

 

今季はチームが決まらないまま渡欧。

トレーニングを続けながら就職活動を行うもチームは見つからず引退となった。

どれだけ強くともチームが見つかるわけではない。プロサイクリングの厳しさを再認識した出来事だった。

Peaks Coaching Group – Japan

中田尚志

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今年も良い年でした。
 
小石選手とは一緒にやって6年。
ようやく全日本選手権を勝つことが出来ました。
小石選手のポテンシャル&ゴールから考えると全日本チャンピオンになるのは最終目標ではなかったけども、今回の勝利はキャリアの中で大きな達成になることは間違いないでしょう。
コーチング開始時にパワーデータを見た際に「TTも行けるんじゃない?」ということでTTの強化を始めました。
すぐに能力を発揮し、翌年の全日本では3位に。
そして今年の優勝でした。
今年は走る前から「勝つだろうな」と思っていたので、現地でも安心して見ていられました。
 

実は小石選手のコーチングは今年で最後です。
来シーズンからチームUKYOは外国人コーチを雇うことになり、強制終了です。
選手は、色々な人の知識を吸収して成長していくので、ここらでコーチを変更するのも良いことだろうと考えています。
チームから一切連絡が無いのはちょっと引っかかりましたが、まぁリーグ自体を何となく終わらすような団体なので、一コーチに筋を通すなんてことは無いんでしょう。
そんなことよりも彼自身の未来が輝かしいものになるように願いたいと思います。
 
ひとくさり入れつつもチームが世界に向かって動いているのには大賛成。特に小石選手は脚質が”ロードレース”向きですし、英語でのコミュニケーションに問題がないので、才能を伸ばせると信じています。
引き続き応援よろしくお願いいたします!
 
中田尚志