テンポのトレーニング効果を理解する



(1)パワーゾーンとは?

パワーゾーンとはFTPに料率をかけることで導き出した運動強度(ワット数)のことです。

パワートレーニングの基本的なコンセプトは、「各パワーゾーンで過ごす時間を最適化」することです。

 

求めたいトレーニング効果に対し、的確に負荷設定をすることで、効果を最大限に引き出そうというわけです。

例えばテンポであれば上記のようなトレーニング効果を見込めます。私の場合、長い間高い有酸素レベルのトレーニングが行えなかったので、持久力の低下を感じていました。

ベース作りを再度行う必要がありますが、時間的制約や体力的が低下しています。その為、テンポを中心にトレーニングすることで上記の有酸素能力の向上を狙おうというわけです。

 

(2)ターゲットを刺激する

上記は3 x 30分 テンポ(FTPの76-90%)でトレーニングした先日の私のトレーニング・データです。

効率的にテンポを刺激するために大きな登りを3回登りました。

FTPは現在250W程度なので、私のテンポ・ゾーンは 250W x (76~90%) →190~225Wです。このパワーで20分以上を目安にトレーニングすればテンポ・ゾーンのトレーニングとなります。

今回は集中してテンポを刺激するために登りで3 x 30分を行いました。(ちなみにテンポは平坦・丘陵地・登りなど色々な地形でバリエーションをもたせたほうが良いです)

実走行時間は3時間36分。その中でテンポを行った時間は合計1時間30分。 実に走行時間の40%をテンポで過ごしたことになります。

多くのトレーニング時間があるライダーなら、例えば5時間、6時間走って、結果的にテンポを1時間30分こなすことも可能です。しかし、体力的・時間的に制約がある場合は、こういったトレーニングを行うほうが、効果が凝縮され、なおかつ回復時間も確保できるために効率的に強く成れます。

 

(3)パワートレーニングのメリット

こうして短い時間でも時間効率良くトレーニングすることで、時間・体力をセーブできるのはパワートレーニングのメリットです。

次回はデータを詳細に見て、どのようにゴールを設定していけば良いかをご説明します。

 

Peaks Coaching Group – Japan

中田尚志