
2013 ブエルタ・ア・エスパーニャ
今年もブエルタのアングリルステージが行われました。ヨーロッパの山岳でも随一の勾配を誇るアングリル。プロは一体どれぐらいのパワーで登るのでしょうか?
2013年のアングリル・ステージは第3週の最終日前日に行われました。
ホーナーはここで390W(6.29W/kg)を出し、2位のニバリを突き放し総合優勝を手に入れました。

戦術
ホーナーは戦術に長けた選手で、キャリアの中で何度も脚力に勝る選手を戦術によって破ってきました。
この時も3秒差、総合2位につけるニバリが麓でアタックした時に「マジで?ラッキー!」と思ったそう。彼が一番恐れていたのはニバリの爆発力でした。
「山頂手前で一気に行かれたら着いて行ける可能性は低かった。最後のスプリントで3秒つけられる可能性があった。しかし、麓で行ってくれたことで自身の勝率が高まった」と。
アングリルステージまでもホーナーは第2週後半になるまで息を潜め、時機を見てリーダージャージを着るニバリを強襲。アングリルのステージ前日にマイヨ・ロホを手にしました。翌ブエルタ最後の登りでさえラスト数kmまで待ってアタックをかけ総合優勝をものにしました。
現在YoutubeやTVでプロレースの解説を行うホーナーが一番戦術的に評価しているのはビンゲゴーです。現役時代はアレハンドロ・バルベルデを高く評価していました。「彼らは信じられないぐらい我慢強くチャンスが来るのを待てる。そして行くべき時にベストなタイミングでアタックをかけることができる」
「自転車レースはドッグレースではない」と言われる所以ですね。
プロ選手は恐ろしいほどのパワーを出しますが、それと同時にとてもスマートにそのパワーを使います。
Peaks Coaching Group - Japan
中田尚志
PEAKS COACHING GROUPでは数多くの個性豊かなコーチ陣が、一人ひとりのサイクリストの目標に向かって、日々コーチングを実践しています。
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