[世界選手権] 手持ちの機材で勝負する



 
写真は今年のエリート世界選ITTで3位に入ったジョシュア・ターリング。
ジュニアから上がったばかりの19歳ですが、本来の年齢であるU23はスキップしてエリートで走り、3位に入った逸材です。
彼がレースで使用したDHバーは標準品。
 
近年エリートのTTではオーダーメードのDHバーが標準となりつつあります。前腕とDHの隙間を埋めて空気抵抗を減らすことが出来るからです。

 
彼が所属するイネオスはワールドツアーの中でも資金豊富なチームにもかかわらず、ジュニアやU23の選手が使用するものと同じ市販品を使っていました。
 
単に準備できなかったのか、教育的見地からあえて準備しなかったのかは不明ですが、安価な標準品を使用したことでジョシュアの3位の評価が上がったことは間違いありません。
 
DHバーだけでなくエアロフォームも、そこまで完成されている感じではありません。ここも彼の今後の可能性を感じさせてくれます。
 
レースの世界ではワンオフの特別な機材が注目されがちですが、順位を決めるのは機材ではなくてパワー。
もっと言うとパワー/空気抵抗レシオです。
このことを知る関係者からみると彼の3位の評価はとても高いことは間違いないでしょう。