[レース] 4,000万円を捨ててツールにかける クリス・ホーナー



ツール・ド・フランスが近づいてきました。

多くのチームはドフィネ終了時にメンバー選考を行い、ツール・ド・スイス終了後に確定させます。

下記は2013年のブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝者 クリス・ホーナーのインタビューから。

Chris Horner in the 2005 Tour de Suisse (c) Graham Watson

 

「33才。その時点でアメリカ国内のレースは全部勝っていた。自分のキャリアに足りないもの。それはツール・ド・フランスだった。

若い頃フランセージュデジュでドフィーネを走った時の事。最終ステージ前に監督からツール初出場の吉報を受け取った。その日の午後に落車し手首を骨折。ツールは夢と消えた。
その後、マーキュリーで世界ランキング上位に居たにも関わらずASOは我々を招待しなかった。ツールだけが僕のキャリアに欠けていた。」

「34才でアメリカの国内チームから年俸1500万円3年契約のオファーを受けた。でも僕はそれを蹴ってソニア・デュバルと500万円で1年契約することを選んだ。4,000万円を捨ててでもツールに出たかったからだ。」

しかし、ホーナーは春先のレースで落車骨折。ツールの選考から外れてしまいます。
一縷の望みをかけてツール・ド・スイスに出場。 ステージ優勝を遂げ自身初のツール出場を成し遂げます。

「スイスでは毎日監督に”ツールに出たい”とアピールした。でも毎日”ダメだ”と言い続けられた。ステージに勝ったその日も”出たい”と尋ねた。そうしたら、”OK。君をツールに連れて行く”って言われたんだ。」

「ツールでは僕は色々な角度からレースを楽しんだ。逃げにも乗ったし、山岳地帯で変速の音さえ聞こえない歓声の中を走り抜けることだって出来た。」

それから9年後、ホーナーはアメリカ人初のブエルタ総合優勝者となりました。
41才と10ヶ月。未だ破られないグランツール優勝最年長記録樹立でした。

写真はツール・ド・スイスでステージ優勝を遂げたクリス・ホーナー

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ITベンチャー企業で激務をこなす中でパワーメーターを駆使して効率的にトレーニングを行い2011-2012年MTB全日本選手権マスタークラスを2連覇
ストラーダバイシクルズ に勤務。ロード、MTB、CXさらにはトライアスロンと、すべての種類のバイクに精通している。
 
 
 
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中田尚志