幼少期の思い出と超級山岳
- 2024年07月20日
- ブログ
クライマーとして活躍した市川雅敏さんだが、現役時代は今ひとつ超級山岳向けのトレーニングを前向きに行えなかったという。
その理由は「苦しい思い出しか残っていないから」。
超級山岳でレースが行われるのは、限られたビッグレースのみ。
これらのレースはグランツールで活躍する選手が仕上げてきており、例外なく速い。
「先頭集団の最後の15人に残れるようなっていた自分でもいつも苦しいものだった」
ツール・ド・フランスで6度の山岳賞に輝くルシアン・バン・インプと話したときのこと。
「初めてのアルプスは家族でバカンスに訪れた時だった。 自分がこんなにも大きな峠を登れるようになったのだと、感激したよ。」
とバン・インプは話していたという。
市川さんにとっては苦しい思い出しか無いアルプスが、バン・インプにとっては楽しい思い出の場所。
“限界まで心身を追い込むグランツールでは、思い出が走りに違いを生むのではないか?”
そういった思いから、トラウマの残るレースで使われた峠を避けて別の峠でトレーニングすることもしていたという。
いつも「俺は登りが強かったからね」と躊躇なく話す市川さんが珍しく登りについて苦しい思い出として話されたお話。
写真は90年ジロ・デ・イタリア。ミラノに凱旋する市川さん。
3週間のレースを終え、体重が50kg切ってたかも?とのことだった。
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コーチングについて
中田尚志
パワートレーニングを主とした自転車競技専門のコーチ。2014年に渡米しパワートレーニングを学ぶ。帰国後8年間で14人の全日本チャンピオンを生み出し、五輪選手のコーチを2度経験。日本とアメリカの自転車文化に詳しい。